リーダー行動50の紹介 No.22「役割分担」

■はじめに

私ども株式会社トレイクでは、管理者や職場リーダーに必要な50の行動(リーダー行動50)を提唱し、管理者・リーダーシップ向けの研修やマネジメント力に関する診断・テストなどを通じて、リーダー行動の強化を支援しています。ここでは「リーダー行動50」を一つずつ紹介します。


No.22「役割分担」 ~仕事を割り当てサブチームを編成する~

 

 

 

■「役割分担」とは

役割分担とは、メンバーに仕事を割り当てたり、サブチームを編成したりすること。
役割分担は、分業した方が効率的なとき、メンバーの専門性が高いとき、メンバーの主体性を高めたいときなどに行います。リーダーは、割り当てる仕事を明らかにして、適切な人に仕事を割り当て、割り当てたメンバーが主体的に活動できる環境を整えます。

■「役割分担」のチカラを高めるには?

1.割り当てる仕事が明らかである

  • 割り当てる仕事が曖昧だと、場当たり的になり、やり直しが増え、生産性が低下する
  • そこで、人に割り当てる前に、やること(仕事)を明確にする
  • チームの目標達成のために必要な業務を細かく展開し、取り組む順番を考える

2.適切な人に仕事を割り当てている

  • メンバーの能力・志向にマッチするよう仕事を割り当て、活動を効率化させる
  • その前提に、仕事の能力要件を洗い出し、メンバーの能力・志向や負荷状況も把握する
  • 割り当てた仕事に対して能力・意欲が低いときは、メンバーを教育する

3.割り当てたメンバーが主体的に活動できる環境が整っている

  • メンバーが主体的に活動できる環境を整えることで、チームとメンバーの自律性を高める
  • そのため、メンバーに裁量を与えて創意工夫させ、面談などで進捗状況を把握・助言する
  • また、メンバー同士で助け合い、教え合う仕組みづくり・雰囲気づくりも行う

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斎田真一(かえる先生)

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リーダー行動50の紹介 No.21「目標設定」

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私ども株式会社トレイクでは、管理者や職場リーダーに必要な50の行動(リーダー行動50)を提唱し、管理者・リーダーシップ向けの研修やマネジメント力に関する診断・テストなどを通じて、リーダー行動の強化を支援しています。ここでは「リーダー行動50」を一つずつ紹介します。


No.21「目標設定」 ~ゴールを決めて集中する~

 

 

 

■「目標設定」とは

目標設定とは、一定期間に達成するゴールを決めること。
目標があると、ゴールである到達状態がわかり、資源を集中投入でき、達成すれば達成感を味わえます。リーダーは、周囲からの期待を把握し、取り組みテーマを重点化して、期限や水準を客観的に測定できる目標を設定します。

■「目標設定」のチカラを高めるには?

1.周囲からの期待を把握している

  • 無暗に目標を設定すると、内容に妥当性がなく、周囲の理解・納得・協力を得られない
  • そこで、目標を設定する前に、予め周囲からの期待を把握しておく
  • 期待とは、上司からの方針、顧客ニーズ、メンバーからの要望、関連部門からの要請など

2.取り組みテーマを重点化している

  • 目標は、限られた資源を集中して投入するため、取り組みテーマを3~4つに重点化する
  • 重点化を判断する基準は、重要度(周囲への貢献度など)と緊急度(納期など)から
  • 「あれも、これも」ではなく、「あれか、これか」という意識・覚悟が大切

3.期限や水準を客観的に測定できる

  • 期限(いつまでに)と到達水準(どのレベルまで)は数値化し、測定できるようにする
  • どうしても数値で表せないときは状態(どの状態まで)で表すが、具体的に表現する
  • たとえ状態で表しても、達成に至るプロセスは管理指標(KPI)として数値化する

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リーダー行動50の紹介 No.20「ビジョン形成」

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No.20「ビジョン形成」 ~チームの理想の姿を描く~

 

 

 

■「ビジョン形成」とは

ビジョン形成とは、努力することで到達できる2~3年後のチームの理想の姿を描くこと。
チームの使命や理想像があると、一体感が高まり、仕事の判断基準となり、資源を集中化できます。リーダーは、努力で到達できる2 ~ 3 年後の理想像であるビジョンを描き、メンバーが共感できる内容に仕上げ、リーダーの思いも盛り込みます。

■「ビジョン形成」のチカラを高めるには?

1.努力することで到達できる2~3年後のチームの理想像になっている

  • ビジョンには、項目(何を)、水準(どのレベルまで)、期限(いつまでに)が必要
  • 項目と水準は、皆が協力・工夫して努力しないと到達できないものに
  • 期限は、ホップ・ステップ・ジャンプの3段階ぐらいで、2~3年後に到達できるものに

2.メンバーが共感できる内容になっている

  • ビジョンは、メンバーにわくわくと共感されてこそ、その後の活動が意欲的になる
  • 例えば、チームの理想の姿を、イメージしやすい言葉で表現する
  • 他に、お客様や社会への貢献を実感できる言葉、メンバーの能力を発揮させる言葉も有効

3.リーダーとしての思いが盛り込まれている

  • ビジョンは、チームがどうあるべきか・どうすべきかといったリーダーの思いを盛り込む
  • うまくいかなかった経験や大きな決断をしたときの判断基準をふりかえり、思いに生かす
  • リーダー自身やチームが大切にしているや価値観も反映する

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リーダー行動50の紹介 No.19「状況把握」

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No.19「状況把握」 ~的確な活動につなげる~

 

 

 

■「状況把握」とは

状況把握とは、置かれた状況についての情報を収集して、的確な活動につなげること。
チーム活動を的確に行うためには、状況を正しく把握することが大切です。リーダーは、状況把握の目的を明確にして、情報を効率的に収集し、状況について全体像と詳細の両方をつかみます。

■「状況把握」のチカラを高めるには?

1.状況を把握する目的が明確である

  • 目的が不明確だと、無駄な情報を集め、必要な情報を逃しやすくなる
  • 何のために状況を把握するのか、状況を把握してどうするのかといった目的を明確にする
  • 目的とは、例えば、目標達成のため、問題解決のため、育成・活性化のためである

2.情報を効率的に収集している

  • 限りある資源で情報収集の成果を最大化するには、効率的に情報を収集することが大切
  • 仕事の目的と手段を仮に設定し、その手段をいっそう検討するために情報を収集する
  • 情報収集の観点は、「何の情報を」「どのように収集するか」で

3.状況について全体像と詳細の両方をつかんでいる

  • 集めた情報をつないで、全体として何が言えるのかを明らかにする
  • ひとつの情報をとらえて、原因を探ったり、詳細を明らかにしたりする
  • 全体像と詳細を両方ともつかむことで、手を打つべき個所が見えてくる

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リーダー行動50の紹介 No.18「叱る」

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No.18「叱る」 ~相手の成長を願って指摘する~

 

 

 

■「叱る」とは

叱るとは、相手の成長を願って、相手の考えや行動の良くない点を、指摘して改善させること。
叱るは、感情的に「怒る」ことではありません。リーダーは、メンバーの気になる点や改善点を知り、叱る言葉をもち、叱り方を使い分けます。

■「叱る」のチカラを高めるには?

1.メンバーの気になる点や改善点を知っている

  • リーダーにとって、メンバーの気になる点や改善点は見つかりやすいものだが…
  • 気になる点・改善点のとらえ方に偏りがあり過ぎると、メンバーは納得しない
  • 目標達成・役割遂行・倫理などの面から、気になる点や改善点を、事実で把握する

2.叱る言葉をもっている

  • 事実(何が良くないか)と基準(なぜ良くないか)を明らかにしながら叱る
  • 叱る前後に期待の言葉を加える。叱っている最中はメンバーの良い点を織り交ぜる
  • メンバーの成長を願って冷静に叱り、メンバーにも冷静に受けとめてもらう

3.叱り方を使い分けている

  • 良くない点・改善点が見つかったら、ここで・いま叱る(Here and Now)
  • 他の人がいないところで、人格に配慮しながら叱る
  • 叱った後は、考える時間を与え、次は成功するようチャンスを与える

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『つくってみよう!自分流リーダーシップ』の発売について

・調査

「リーダー行動50についての調査と考察(1)」

「リーダー行動50についての調査と考察(2)

「問題発見・解決力の調査と考察(1)~」

「困難な状況を切り拓くリーダー行動の調査と考察(1)~」

・研修

「職場リーダーのための職場活性化トレーニング」

「”マネジメント見えるカード”を使った研修」

 

リーダー行動50の紹介 No.17「褒める」

■はじめに

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No.17「褒める」 ~相手の成長を願って称える~

 

 

 

■「褒める」とは

褒めるとは、相手の成長を願って、相手の考えや行動の良い点を、称えること。
褒めるは、機嫌をとって気にいられようとする「おもねる」とは違います。リーダーは、メンバーの良い点を知り、褒め言葉をもち、褒め方を使い分けます。

■「褒める」のチカラを高めるには?

1.メンバーの良い点を知っている

  • メンバーを観察し、良い考えや行動を、事実で把握する
  • 良い点を選ぶ基準は、目標達成や活性化につながるか、役割・方針にそっているかなど
  • 良い点を全て言うより、選んで褒めるほうが効果的

2.褒め言葉をもっている

  • 事実(何が良かったか)と基準(なぜ良かったか)を明らかにしながら褒める
  • 成熟度が低いメンバーには小さな成功を、高いメンバーには困難への挑戦を褒める
  • 今後の期待も伝えることで、成長の方向性を示す

3.褒め方を使い分けている

  • メンバーの考えや行動を、ただちに・こまめに褒めて、何が良いことかを理解させる
  • 時間を空けて同じことを繰り返し褒めて、メンバーの自信につなげる
  • 人前で褒めてメンバーの賞賛欲求を満たし、人を介して褒めてチームに褒める文化を醸成

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リーダー行動50の紹介 No.16「報連相」

■はじめに

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No.16「報連相」 ~チームの協働を促進する~

 

 

 

■「報連相」とは

報連相(報告・連絡・相談)とは、チームの協働を促進するため、内外の関係者へ働きかけるコミュニケーション。
チームの協業を促進するためには、仕事の状況を伝える「報告」、各種情報を伝える「連絡」、助言をもらう「相談」が大切です。リーダーは、これら報連相の大切さを理解し、報連相の相手を選び、適切なタイミング・内容・方法で実施します。

■「報連相」のチカラを高めるには?

1.報連相の大切さを理解している

  • 報連相がうまくいけば、仕事の進捗や問題がわかり、適切な対策を打つことができる
  • 報連相によってメンバーに安心感が生まれ、新しい意見やアイデアを創造するもととなる
  • リーダーは、こうした報連相の大切さを理解し、メンバーに徹底させる

2.報連相の相手を適切に選んでいる

  • 報連相の相手は、チームの内部(上司、メンバーなど)と外部(関連部門・お客様など)
  • 関係者を把握し、相手を適切に選び、モレ・重複・手戻りおよび不必要な情報流失を防ぐ
  • 協力してもらいたい相手を選んで味方につけ、意見やアイデアをもらうことも大切

3.報連相のタイミング・内容・方法が適切である

  • 報連相はこまめに行う。問題が発生したときはもちろんのこと、平常時でも定期的に行う
  • 報連相の頻度が多いとリーダーの負担が増すため、定期会合の開催などの仕組みも大切
  • メンバーと時間・空間が離れている場合、報連相のタイミングも随時・定期を使いわける

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リーダー行動50の紹介 No.15「見える化」

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No.15「見える化」 ~正しく認識して一致させる~

 

 

 

■「見える化」とは

見える化とは、状況をより正しく認識するため、文字・図表・グラフなどで見えるようにすること。
リーダーやメンバーが状況を正しく認識し、チームで認識を一致させるためには、見える化が大切です。リーダーは、見える化の目的を明らかにして、認識が高まる方法と、自然に目に飛び込んでくる方法を工夫します。

■「見える化」のチカラを高めるには?

1.見える化の目的が明らかである

  • あれこれ見える化するのでなく、特に意識して欲しい、特に共有したいことに重点化する
  • そのため、次の点から、見える化の目的を明らかにする
  • 「誰に・何を意識させるか」「誰と誰が何を共有するか」「見える化すると何が良いか」

2.認識が高まる方法を工夫している

  • 注意が散漫にならないよう、端的でわかりやすいメッセージにする
  • 箇条書きで2~3つに絞る、図表やグラフで表現する、色を変えアンダーラインを引く
  • チームでアイデアを出しあうときは、アイデアに番号をつけ、アイデアを結合・改善する

3.いつでも誰でも自然に目に飛び込んでくる方法を工夫している

  • いざというとき情報を取り出す面倒があれば、可視化といえても、見える化とはいえない
  • いつでも誰でも自然に目に入るよう、整理・整頓して必要な情報だけ見える環境をつくる
  • 目線の高さ、体が左右に広がる範囲、操作する場所など、自然に目に入る工夫をする

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リーダー行動50の紹介 No.14「傾聴」

■はじめに

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No.14「傾聴」 ~気持ちを共感的に理解する~

 

 

 

■「傾聴」とは

傾聴とは、事実だけではなく、気持ちまで含めて共感的に理解するきき方のこと。
相手との関係を築き、相手の気持ちを共感的に理解して本心をとらえるためには、傾聴が大切です。リーダーは、相手の話に聴いているサインを送り、相手が言うことを積極的に受けとめ、言葉と言葉以外から相手の本心をとらえます。

 

 

■「傾聴」のチカラを高めるには?

1.相手の話に聴いているサインを送っている

  • 相手が安心して話してくれるためには、こちらが聴いているサインを送る
  • 例えば、相手の話にうなずき、相づちを打ち、相手が発するキーワードを要所で繰り返す
  • ただし、繰り返しが過ぎて、相手の話の腰を折らないよう注意する

2.相手が言うことを積極的に受けとめている

  • 傾聴では、相手が話しているときに、次に何を言おうと考えてはいけない
  • 話に向き合い、全力で耳を傾け、相手の立場や気持ちになって、一緒に感じる努力をする
  • 相手が感じたことはその人にとっては真実。正誤を評価するのでなくそのまま受けとめる

3.言葉と言葉以外から相手の本心をとらえている

  • 「それって○○と思っているの?」など相手の気持ちを要約・確認して本音を引き出す
  • 言葉だけではなく相手の態度・表情、声の強弱・スピードなど言葉以外からも核心を探る
  • これらを総合して相手の本心をとらえる

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リーダー行動50の紹介 No.13「質問」

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No.13「質問」 ~情報を収集したり気づきを与える~

 

 

 

■「質問」とは

質問とは、情報を収集するために尋ねることや、気づきを与えるために問いを発すること。
情報を的確に収集したり、相手に気づきを与えたりするためには、効果的な質問が大切です。リーダーは、質問の目的を明確にして、質問する内容や順番を考え、相手の考えを広げたり深めたりする体系的な質問を行います。

 

■「質問」のチカラを高めるには?

1.質問の目的が明確である

  • 目的が定まらない質問は迷走し時間のロスに。興味本位の質問は相手に不信感を抱かせる
  • 質問の目的を明確にする(例:情報収集のため、メンバーに気づきを与えるため)
  • 質問前に、目的を説明すると、的確な情報・答えを得やすくなる

2.質問する内容や順番が適切である

  • 質問の内容にモレがあると手戻りが生じる。質問の順番を間違えると質問が重複する
  • 質問の内容と順番を工夫する(例:全体から部分、時系列で、本題から、本題以外から)
  • 順番や内容は、質問の目的や相手のタイプに合わせて変化させる

3.相手の考えを広げたり深めたりする質問をする

  • 重要ではない原因を、いきなり「なぜ?なぜ?」と深掘りしても非効率
  • まず、「他には?」と考えを広げさせる。その後、「どれ?」と考えを絞り込ませる
  • 最後に、絞り込んだことについて、「なぜ?」「具体的には?」と考えを深めさせる

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