リーダー行動50の紹介 No.10「説明」

■はじめに

私ども株式会社トレイクでは、管理者や職場リーダーに必要な50の行動(リーダー行動50)を提唱し、管理者・リーダーシップ向けの研修やマネジメント力に関する診断・テストなどを通じて、リーダー行動の強化を支援しています。ここでは「リーダー行動50」を一つずつ紹介します。


No.10「説明」 ~相手に理解してもらう~

 

 

 

■「説明」とは

説明とは、相手に事実や考えなどを伝えて、理解してもらうこと。
適切な説明は、相手の理解度・納得度を高め、協力が得られやすくなります。リーダーは、説明する相手と順番を考え、事実と考えをわけて整理し、相手が理解しやすい方法で説明します。

 

■「説明」のチカラを高めるには?

1.説明する相手と順番が適切である

  • 組織のルールや力関係などによって、説明する相手と順番は異なる
  • <例>上司から承諾を得てからメンバーに説明/メンバーから理解を得てから上司に説明
  • 権限者・影響力者・追随者などを見極めて、相手と順番を柔軟に考える

2.事実と考えをわけて説明している

  • 事実やデータをもとに客観的な状況を説明することは、メンバーの理解を得るために大切
  • 一方、事実やデータばかり並べられても、気持ちはわき立ちにくい
  • どうありたいか、どうしたいかといったリーダーなりの考えを情熱もまじえて説明する

3.相手が理解しやすい方法で説明している

  • メンバーの理解度にあわせて説明の方法(文章、図表、口頭など)を工夫する
  • 段階的に説明することを意識する
  • 説明中は、ときどき相手の理解度を確認する

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斎田真一(かえる先生)

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■関連リンク

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『つくってみよう!自分流リーダーシップ』の発売について

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「リーダー行動50についての調査と考察(1)」

「リーダー行動50についての調査と考察(2)

「問題発見・解決力の調査と考察(1)~」

「困難な状況を切り拓くリーダー行動の調査と考察(1)~」

・研修

「職場リーダーのための職場活性化トレーニング」

「”マネジメント見えるカード”を使った研修」

リーダー行動50の紹介 No.09「前向き」

■はじめに

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No.09「前向き」 ~活力のもととなる~

 

 

 

■「前向き」とは

前向きとは、今よりもさらに良くしようという気持ちや考えのこと。
リーダーの前向きさは、チームの活力のもととなり、最後まであきらめない気持ちになります。リーダーは、物事をプラスにもマイナスにも柔軟にとらえ、自分たちならできるという気持ちと、強い願望や責任感を持ちます。

 

■「前向き」のチカラを高めるには?

1.物事をプラスにもマイナスにも柔軟にとらえることができる

  • 例えば、納期が迫る中、「まだ大丈夫」とプラスにとらえて気持ちを落ち着かせる
  • 一方、「もう時間がない」とマイナスにもとらえたえうで、打ち手を考える
  • マイナスにとらえる心理的な要因をつかんで、改善に努める

2.自分たちならできるという気持ちをもっている

  • 「自分たちならできる!」という気持ちは、どこから生まれるか考える
  • <例>成功体験、実績、暗示と自信、必要な資源・方法、信頼と協力、気力・体力の充実
  • リーダーはこうした気持ちが芽生えるよう、職場の環境を整える

3.強い願望や責任感をもっている

  • 願望や責任感は、何かしらの欲求の裏返し
  • リーダーは、自身やメンバーの欲求を刺激し、願望や責任感へと生まれ変わらせる
  • <例>役に立ちたい、自分らしくありたい、やりとげたい、一緒にいたい、褒められたい

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リーダー行動50の紹介 No.08「上司の補佐」

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No.08「上司の補佐」 ~マネジメントをサポートする~

 

 

 

■「上司の補佐」とは

上司の補佐とは、上司の役割を助け、補うこと。
組織全体を良くするために、自チームの仕事をやりやすくするために、職場リーダーは上司を補佐します。上司と同じ目線になり、上司が補佐して欲しいことを理解し、意思決定に有益な情報を提供して、上司ができないことを代わりに行います。

 

■「上司の補佐」のチカラを高めるには?

1.上司が補佐して欲しいことを理解している

  • 上司と話し合い、また、上司の仕事を観察して、補佐して欲しいことを理解する
  • 上司は職場をマネジメントすることから、補佐するリーダーもマネジメントを理解する
  • 具体的には、目標管理・問題解決・部下育成・職場づくりのチカラを高め、補佐する

2.上司の意思決定に有益な情報を提供している

  • 上司は、組織の方向性にそって意思決定するし、上司のそのまた上司の意向も気になる
  • そこで、リーダーも、経営計画や上層部の意向などを理解して、関連する情報を提供する
  • また、市場・技術の動向やメンバーの活動状況など現場ならではの情報も提供する

3.上司ができないことを代わりに行っている

  • 上司が不在、または上司が苦手とすることがあれば、上司とリーダーシップを分け合う
  • 例えば、進捗管理・問題解決・部下育成・勤怠管理などを分担・代行する
  • ただし、権限を越えた行為をしないよう注意する

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リーダー行動50の紹介 No.07「取りまとめ」

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No.07「取りまとめ」 ~情報を集約したり心をひとつにする~

 

 

 

■「取りまとめ」とは

取りまとめとは、チーム内外の情報を集約したり、メンバーの心をひとつにしたりすること。
チーム内外の情報は意思決定に役立ちますし、メンバーの心の集まりは活性化につながります。リーダーは、チーム内外の情報とメンバーの心をひとつに取りまとめ、活動の方向性を考えます。

 

■「取りまとめ」のチカラを高めるには?

1.チーム内外の情報を取りまとめている

  • チームの外部情報について、組織の方針、関連部門からの要請、市場の動向などを集める
  • チームの内部情報について、メンバーの活動状況や意見・要望などを集める
  • 取りまとめる項目を予め決めたうえで、情報を効率的に収集・整理する

2.メンバーの心をひとつに取りまとめている

  • 魅力的なビジョンや目標をメンバーと共有する
  • メンバーの考えにも耳を傾けつつ合意を形成する
  • メンバーから信頼を集めているキーパーソンの力も借りる

3.取りまとめたことをもとに活動の方向性を考えている

  • 取りまとめたことから、何が言えるかを意味づけ、何をすべきかの方向性を考える
  • 方向性実現の具体策を考えるときは、さらに情報を取りまとめる
  • 方向性と具体策が定まっていれば、収集する範囲を絞ることができる

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リーダー行動50の紹介 No.06「率先垂範」

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No.06「率先垂範」 ~自ら示して方向づける~

 

 

 

■「率先垂範」とは

率先垂範とは、人の先頭に立って行動して、模範を示すこと。
リーダーが先頭に立って手本を見せれば、リーダーの価値観や考え方を示し、チームを方向づけることができますし、メンバーの納得感と能力も高まります。リーダーは、日ごろから率先行動を心がけ、率先行動の目的を明確にして、タイミングと量を調整します。

 

■「率先垂範」のチカラを高めるには?

1.率先して行動しようと心がけている

  • メンバーは、リーダーの一挙手一投足を見て、信頼してから行動する
  • メンバーからの信頼されるためにも率先して行動する
  • 率先して仕事に取り組めば、仕事のコツがつかめ生きた指導に役立つ

2.率先行動の目的が明確である

  • 過剰な率先行動すると、チーム管理の時間がとれない
  • そこで率先行動の目的(指導、動機づけ、方針浸透など)を明確にする
  • 過剰な率先行動は控え、チームを管理する時間をとる

3.率先行動のタイミングと量を調整している

  • 過剰な率先行動はメンバーの主体性や学習機会を奪うことにも
  • 率先行動のタイミングと量(いつ、どれくらい)を調整する
  • 「以降はたのむね」と率先行動の終結を宣言し、自覚をもたせる

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リーダー行動50の紹介 No.05「任せる」

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No.05「任せる」 ~メンバーの主体性を高め成長させる~

 

 

 

■「任せる」とは

任せるとは、仕事の判断や実施を、メンバーの思うようにさせること。

リーダーの手が回らないとき、メンバーの主体性を高め成長させたいときは、権限を委譲しないまでも、仕事の判断や実施をメンバーに任せます。リーダーは、任せる目的、相手、内容を明確にして、任せた相手とのコミュニケーションを欠かさないようにします。

 

■「任せる」のチカラを高めるには?

1.任せる目的が明確である

  • 任せる目的を明確にし、メンバーやチームの成果と成長につなげる
  • 例えば、メンバーの能力・意欲・主体性を引き出すため
  • 例えば、チームの主体的・創造性を引き出すため

2.任せる相手と内容が明確である

  • 任せる相手の能力・意欲・信頼度を見極める
  • 任せる内容は、別工程へ(職務拡大)や企画から実行まで(職務充実)
  • 任せることになったら、目的・内容を説明して動機づける

3.任せる相手と十分にコミュニケーションをとっている

  • 任せる前は、仕事の位置づけと重要性を説明する
  • 任せている最中は、進捗を報告させ、相談にのる
  • 任せた後は、結果と活動プロセスを報告させ、達成度を一緒に確認する

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リーダー行動50の紹介 No.04「決断」

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No.04「決断」 ~資源を集中させる~

 

 

 

■「決断」とは

決断とは、いくつかの選択肢の中から意思決定して、他の選択肢を断つこと。
決断は、他の選択肢を断ち、一つまたはごく少数を選ぶことにより、資源を集中させることができます。リーダーは、いくつかの選択肢を用意し、合理的に決断して、決断によって発生するリスクを管理します。

■「決断」のチカラを高めるには?

1.予めいくつかの選択肢を用意している

  • 多角的に考えたり、上司やメンバーと相談したりして、予めいくつかの選択肢を用意する
  • その際、初めから答えありきで選択肢を用意していないかに注意する
  • 選択肢を用意する段階でメンバーを参画させれば、決断後の反発を減らすことになる
2.合理的に決断している
  • 決断するときは、明確な基準を持ち、情報を多方面から収集して、合理的に決断する
  • 基準には、組織の方向性・目標・約束事などがある
  • 収集する情報は、事実やデータを基本として、メリット・デメリットの両面から多面的に
  • 決断した結果と根拠は、メンバーにわかりやすく説明する
3.決断によって発生するリスクを管理している
  • 決断すると、一時的に生産性が低下したり、メンバーの反発が生じたりするリスクがある
  • 予め、決断によるリスクを想定し、予防策を講じる
  • それでもリスクが発生したら、粘り強くメンバーを説得し、あきらめずにやり遂げる

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リーダー行動50の紹介 No.03「権限の行使」

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No.03「権限の行使」 ~迅速で柔軟な活動に生かす~

 

 

 

■「権限の行使」とは

権限の行使とは、決定や行動について与えられる権利を使うこと。
チームが迅速かつ柔軟に活動するためには、組織がもつ力である権限が必要です。リーダーは、自分にどのような権限があるかを理解し、迅速・柔軟なチーム活動のために権限を行使して、権限委譲をうまく利用します。

■「権限の行使」のチカラを高めるには?

1.自分にどのような権限があるかを理解している

  • 組織から公式に与えらる場合は、権限規程を確認する
  • 権限規程がわからないときや判断に迷うときは、上司に相談する
  • 上司から非公式に権限を与えられる場合は、認識違いや越権行為を防ぐため、上司と権限の範囲を確認する。
2.迅速・柔軟なチーム活動のために権限を行使している
  • 現場が迅速に判断・行動できるよう、リーダーの裁量が増えている
  • 現場が柔軟に活動できるよう、メンバーが創意工夫できる余地も広がっている
  • リーダーは、迅速・柔軟なチーム活動のために、目標設定権・計画立案権・指揮命令権・活動修正権などを行使する
3.権限の委譲をうまく利用している
  • チームが迅速・柔軟に活動する必要があるときは、上司に相談して権限を委譲してもらう
  • メンバーの自律性や創造性を高めたいときは、メンバーに権限を委譲する
  • 権限を委譲しても、無関心や過干渉にならないよう注意する
  • 委譲したメンバーと権限の範囲を確認し、動機づけて、報連相をしっかり行わせる

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リーダー行動50の紹介 No.02「役割認識」

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No.02「役割認識」 ~主体性・自律性を高める~

 

 

 

■「役割認識」とは

リーダーの役割認識とは、リーダーに期待される役割を理解すること。

それぞれの立場に役目を割り当てることは、メンバーの主体性・自律性を高め、チーム活動を効率的にするために大切です。

■「役割認識」のチカラを高めるには?

1.リーダーが、自分の役割を理解している
  • 組織で定められたリーダーの役割定義を確認する
  • 上司が期待する役割も聞き出す
  • リーダーの役割は、チームの目標達成と活性化、メンバーの育成、上司の補佐などがある
2.メンバーに、期待する役割を理解させている
  • 組織で定められたメンバーの役割定義を確認する
  • メンバーのキャリアも考慮して、メンバーに期待する役割を示す
  • メンバーの役割をもとに仕事を与え、指導や評価の場面でも期待する役割を理解させる
3.チームのためにできる役割を自分なりに考え出している
  • リーダー・メンバーともに、チームのためにできる役割を自分なりに考え出す
  • リーダーなら、労務管理、ハラスメント・コンプライアンス管理、上司への情報提供など
  • メンバーなら、情報提供、チームへの刺激、リーダーの補佐など

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リーダー行動50の紹介 No.01「信念」

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「信念」 ~考え・行動に一貫性を生む~

 

 

 

■「信念」とは

信念とは、その人が正しいと信じている大切な考えで、意思決定のより所となるもの。

リーダーの信念がしっかりしていると、考えや行動に一貫性が生まれ、フォロワーからの信頼を蓄積しやすくなります。リーダーは、大切な価値観や考え方を持ち、信念にもとづいて意思決定して、信念を磨き続けます。

 

■「信念」のチカラを高めるには?

1.大切な価値観や考え方を持っている

  • 次の点から自分なりの価値観や考え方を身につける
  • <例>自分の経験、優れたリーダーの観察、良い理論との出会いから

2.自分の信念にもとづいて意思決定している

  • 信念が無い、もしくは信念にもとづかずに意思決定すると、迷いが生じる
  • 自分の信念にもどづいて演繹的に意思決定するマインドと思考力を身につける
  • 事実・データをまじえて関係者を説得する

3.信念を磨き続けている

  • 多くの場合、意思決定には良否が伴う
  • 信念をもとに行動したら、そこから教訓を得て、信念に磨きをかける

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