授業「問題発見・解決力を伸ばす」を終えて

■「問題発見・解決力を伸ばす」を受講した皆さん

3日間の授業お疲れ様でした。

問題発見・解決を学ぶにあたって、「難しい」「面倒だ」と思ったかもしれません。

でも、雨が降り傘をさすのも問題解決、叱られ謝って済むならこれも問題解決、問題を見ぬふりするのも問題解決(余計な神経を使わないので)です。

ただ、「解決すべき」「解決したい」けど「複雑で解決しにくい」問題に対処するとき、この授業で学んだことが生きますよ!というコンセプトで授業を行いました。

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■繰り返し言い続けたことは

私が授業で繰り返し言ったのは、「複雑な問題ほど解決策にすぐジャンプしない」ことでした。

人は、どうしても慣習的な解決策、記憶再生による解決策が思い浮かびます。

たしかに、これまでどおりの解決策、簡単に思いついた解決策は、思考を節約するメリットがあります。考える面倒が省けます。他のことに集中できます。

しかし、複雑な問題に対してはそうもいきません。「その解決策でいいのか?」「そもそも問題のとらえ方が間違っているのではないか?」と疑ってかかる必要があります。焦らずに正しい問題を発見することが第一歩です。

問題解決に失敗するのは、(正しい問題に対する間違った解を求めるというよりは)間違った問題を解くということによるほうが多い。

 

ペンシルバニア大学ウォートン・スクール教授 ラッセル・エイコフ

 

間違った問題への正しい答えほど始末におえないものはない

P.F.ドラッカー『マネジメント』

問題を正しくとらえる際は、「問題の種類」も参考にするといいでしょう。

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■問題、原因、解決策

問題と原因は、論理的思考をベースに因果関係でつなげてください。できるだけ解釈をはさまず、客観的な事象(事実、データなど)でつなげてください。

課題と解決策は、論理的思考をベースに目的・手段関係でつなげてください。しかし、論理が強いわりには解決策が貧相では本末転倒です。授業で学習した創造的思考やアイデア発想の技術を活用して斬新な解決策も生みだしてください。

「問題発見・解決力」は、仕事においても、社会生活においても、不可欠な能力です。授業の冒頭で問いかけた「なぜ、『問題発見・解決力を伸ばす』は必須科目だと思いますか?」の答えを、自分なりに見つけてください。深い答えは、問題発見・解決を、試行錯誤しながら繰り返した方にこそ見つかるでしょう。

■皆さまの活躍を応援しています。

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斎田真一(かえる先生)

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