職人として商人として寄り添うということ

■職人

『しんどいやろ、ゲームって。敵ばっーかしおって、頭ばーかしのぼせて。うちはな、洋服さえこさられたら、ほんで良かったんや。それがいつの間にか、洋服もゲームなってしもうた。』

[NHK連続テレビ小説「カーネーション」より]

受注生産から見込生産、個別生産から大量生産、手作業から自動化へと移り変わるたびに、本当の意味で”ものづくり”とは何かが問われてきました。ものをつくる職人は、培ってきた自信と誇りが揺らぎます。

■のれん

『暖簾(のれん)が抵当だす。大阪商人にとってこれほど堅い抵当はほかにおまへん。信じておくれやす、暖簾は商人の命だす。』

[山崎豊子「暖簾」新潮文庫より]

商人にとって、「のれん」は信仰の対象であり、商道徳の守り神であり、誇りです。しかし、のれんにあぐらをかかず、自己を厳しく律して努力を惜しまず、誠実に生きたものだからこそ

『暖簾の価値は、これを活用する人間の力によるものだ。』[同]

という言葉は力強く思えます。

■寄り添うということ

職人も商人も、誇りを失うわけにはいきません。その誇りは、”ものづくり”と”のれん”に品格をもたせねばなりません。”もの”と”のれん”をとおして、お客様の喜びにそっと寄り添えたなら、それでいいと思います。

『うちに洋裁を教えてくれた先生が、こない教えてくれたんや。ホンマにええ服は、人に品格と誇りを与えてくれる。人は、品格と誇りをもって、はじめて希望がもてる。』

[NHK連続テレビ小説「カーネーション」より]

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斎田真一(かえる先生)

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