ユニコーン

私たちトレイクでは、誰でも発揮できる「等身大のリーダーシップ」について、事例とポイントを紹介しています。

■残された時間

ひとりのエキスパートであり、親方でもあります。

刺すような挑戦的な目。周りをおびえさせる刺々しい言葉。手に宿る無数の傷跡と深いしわ。

職人として親方として、どれくらいの折り合いをつけてきたのでしょう。

残された時間を知り、どのような気持ちが交錯しているのでしょう。

■生きる執着や愛と悲しみ

映画『ブレードランナー』(1982年公開)では、地球外で奴隷として過酷な労働を強いられた人造人間”レプリカント”が登場し、地球に戻り反乱を引き起こします。

heelとして暴力的に語られる彼らの命は誕生から4年しかない。終末が近づくにつれて欠如していた感情が芽生えます。

「君たちの機能を見せて」

そういう技術者JF.セバスチャンに対して、彼らは答えます。

「僕らは機械じゃない。人間と同じだ」と。

彼らを1匹、2匹と数え、芽生えた感情を”制御不能”なものとして排除するのは、彼らをつくりあげた人間たちです。

”人間”ブレードランナーが彼らを処刑します。

heroとして語られるブレードランナーに復帰したデッカードは、彼らの生きる執着や愛と悲しみを知りながらも抹殺することに葛藤します。

そしてラスト。

足が悪いガフが残した短い言葉とユニコーンの折り紙で霧が晴れていきます。

”この世で最も美しい、最も誇り高い、最も恐ろしい、最も優しい動物”

『バビロンの王女』でユニコーンをそう表現したのは、フランスの啓蒙思想家”ヴォルテール”です。

■誇り高き目

日が落ちたオフィスに明かりが灯り、長い時間語り合ったことを知らせてくれます。

席を立つ職人の目が美しく輝いています。

終わりを悟り、優しさと愛に満ちた”親方”の目です。

誇り高いと思います。

kaeru-sensei

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斎田真一(かえる先生)

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