ひと月終えて(2019年06月)

<かえる先生>

さて、部屋の書類をちょっと片付けるよー、洗濯物の干し方を少し変えるよー。

<ありさんたち>

それぐらいならいいよー。やるよー。できたよー。

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■小さな改善から

6月は、新任管理者に対するマネジメント研修・リーダーシップ研修を実施したり、職場活動を支援したりしました。

新しい職場で管理者としての歩みを始める方の多くは、まだ職場の状況を的確に把握できるほどの情報が集まっておらず、メンバーのとの関係も十分構築されていないことから、いきなり職場の重大な課題を形成したり解決したりすることができません。

多くの方が、職場の現状を把握することに力を注ぎ、小さな問題を発見して改善に努めます。

ある管理者は、会議資料をすべて印刷する習慣をあらためようと電子化を推進しました。といっても、従来のやり方に固執するメンバーも多いことから、「主要な資料は印刷して配布しても良いが、補足資料はパソコンで投影する」といったゆるやかなルールをつくり、管理者が率先行動でルールを守りました。

また、ワード・エクセルのスキルが低いメンバーがいることに気づくと、積極的に勉強会を開催し、 最初は管理者が教え、徐々にメンバーが交代で講師を務めるよう促し、主体性と教え合いの精神を高めました。

さらに、職場で情報共有の機会が少ないことがわかると、情報共有が進んでいる職場を見学させ、そこで得た気づきを職場内に発信してもらいました。他のメンバーと対話させる機会も設けました。

■大きな課題形成・解決に備えるアドバンテージに

こうした改善活動により小さな成功体験を重ねることで、職場に活気が生まれ、メンバーの自信が高まりました。管理者自身もリーダーとしての信頼が蓄積されました。

また、改善活動を通じてメンバーの世界観が変わり始め(パラダイムシフト)、古きものを捨て新しいものを取り入れる準備が整い(学習棄却)、 ルーチンとして定着し始めています(行動様式化)。

「自分はまだ様子を見ているだけですから」と控えめに笑うこの管理者は、小さな改善活動から取り組むことで、職場活性、リーダーシップ、職場文化の面からアドバンテージを得て、今後の大きな職場課題の形成・解決に備える「大人のしたたかさ」を知っていたのかもしれませんね。


<ありさんたち>

自分たち、やればできるねー。もっと変えたい・変わりたいねー。

<かえる先生>

じゃあ、そろそろ新しいことに取り組もうか。

kaeru-sensei

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株式会社トレイク(TRAIC.Ltd)

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斎田真一(かえる先生)

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